SIMフリーって何よ?
機種によってはこのSIMカードが“その携帯会社の規格”じゃないと使えないなんて事も。
つまり“その機種はその携帯会社でだけ使える”って縛りがあった訳です。これをSIMロックといいます。
でも実は以前まで、この制度のお陰で携帯を安く購入できていたんです。
あれは携帯販売店が新規のお客さんをゲットするたびに、キャリアから奨励金が出ていて、そのお陰で“原価割れ”を起こせていたって寸法です。ただ、そうなるとすぐに別会社に変更されると困るのはキャリア。奨励金を回収するまでは契約を続けてもらわないと丸損ですよね。
だから簡単に乗り逃げされないようにSIMロックを掛ける必要があった訳です。現在の我が国の携帯普及率の裏側にはこうしたキャリアやそれに関わる方々の努力と工夫があったんです。
ただ海外に行った時に、日本のキャリアではなくその国のキャリアと契約する必要があるわけですが、SIMカードが違うので使えないなど都合が悪いこともしばしば。
2008年には奨励金制度も廃止されたので機種の価格がどかんとアップ(通常にもどっただけなんですけどね)。縛りがなくなったのでどのキャリアにも移動できるSIMフリー化が進んできたってことです。
SIMフリー版iPhone、なぜ今?
やがてauも参入、“待ち”の状態だった人々は群がりました。そしてdocomoも参入。ついに各大手キャリアが出揃った訳です。そして2013年11月22日の夕方、突如アップルストアでSIMフリー版iPhoneの販売開始。
【本体価格】
iPhone5S⇒16GB:¥71,800 32GB:¥81,800 64GB:¥91,800
iPhone5C⇒16GB:¥60,800 32GB:¥71,800
現在大手キャリアからiPhoneを購入した場合、だいたい2年縛りの契約でサポートも受けつつ月賦になるわけですが、機種変更でiPhone5Sを購入した場合、2年間使った場合はサポート額込みではいくらになるのかというと
docomo⇒ 16GB:¥0 32GB:¥10,080 64GB:¥20,160
SIMフリーの恩恵はないのかと思い始めた方、もうちょっと待ってくださいな。
まず上記のサポートは【2年間同じiPhoneを使っている】ことが前提です。
途中で機種変更・解約をすると残り代金をガッツリ払わなくちゃいけなくなります。それも通常価格分から再計算された請求が……。
下取り・買い取りの比較
【大手キャリアの下取り額比較】
au
64GB:¥28,000 32GB:¥26,000 16GB:¥19,000
※上記金額相当のポイントで支払われる。1P=1円
⇒利用期間が3ヶ月以上で同社からのスマートフォン・ケータイ製品を購入すること
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
SoftBank
64GB:¥25,000 32GB:¥23,000 16GB:¥21,000
⇒新規契約・乗り換え(MNP)または機種変更でiPhone5シリーズもしくは4Gスマートフォン契約
⇒スーパーボーナスもしくは通常契約で購入している
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
docomo
64GB:¥20,000 32GB:¥18,000 16GB:¥16,000
※上記金額相当のポイントで支払われる。1P=1円
⇒乗り換え(MNP)でドコモプレミアクラブ/ドコモビジネスプレミアクラブに加入
⇒正規店の購入であること、不正・未払いがないこと
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
⇒改造していないこと
⇒メモリやデータが消去できること(消去は自分で)
⇒申込者が所有者本人であること
では街の中古ケータイ屋さんならどうでしょうか?
64GB:¥22,440 32GB:¥22,950 16GB:¥20,825
だいたい普通に使っていれば1年経っていても2万円前後ってところでしょうか。
何かしらの値崩れが起きなければ、現在最新の5Sも1年後にはこれくらいかと目安になりますね。
SIMフリー版iPhoneのお得な使い方
au
基本使用料:¥980 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,755
docomo
基本使用料:¥780 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,555
SoftBank
基本使用料:¥980 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,755
平均して年間の基本使用料は¥79,860
各社それぞれの持ち味があるのですが、さほどヘビーユーザーでなく、ネットは自宅のWi-Fiに切り替えられる方を想定した場合はこんな感じ
。
このデータ通信基本料は1日30MBまでの制限付きです。データ通信の制限は各種コースがあり、Wi-Fiの範囲外でのだいたいの使用量と合わせられます。ただ超えた場合は速度が遅くなりますが、参考の会社では一日経てば元に戻ります。
また、SkypeやLINEなどのネット電話を利用する場合は電話番号取得基本料金もカットできますが、ちょっと仕事では使いづらくなりますが、そうでなければ選択の幅が広がります。
※SIMカード会社のサービスによってはショートメッセージ(SMS)などが使えなくなることがありますので、予め調べておきましょう。
この差は非常に大きいです。では2年サイクルで比較してみましょう。
■例:今iPhone5 32GB(2年使用)をauのSIMフリー版iPhone5S 32GBに変えた場合
・手持ちのiPhoneを下取り プラス¥26,000
・auストアでiPhone5S 32GB を購入 マイナス¥24,480(サポート込)
・2年間の基本料総額 マイナス¥159,720
⇒合計で2年間で総額¥158,200 の出費
■例:今iPhone5 32GB(2年使用)をSIMフリー版iPhone5S 32GBに変えた場合
・手持ちのiPhoneを街の携帯買取店に売る プラス¥22,950
・アップルストアーでSIMフリー版iPhone5S 32GB を購入 マイナス¥81,800
・年間格安SIMカードでの基本料 マイナス¥31,080
⇒合計で2年間で総額¥89,930の出費
【買い取り】と【格安SIMカード】を視野に入れると実はお得になり、しかも【2年縛り無し】なので、
価格が高いうちに売却したり、以前のiPhoneを使用するなど運用の幅も広がります。
さらにAppleの有償サービス『AppleCare(アップルケア)』と合わせれば故障やトラブルも安心なので、より気軽に『サブ脳』と付き合えるってもんです。