SIMフリーって何よ?

日本では現在、携帯やスマホ・iPhoneはau・docomo・SoftBankなどの携帯会社(キャリア)ごと、電話番号なんかの識別情報が入ったICカードを差し込むことで、その機種が使える様になるシステムがメインです。このICカードをSIMカードと呼んでいます。
機種によってはこのSIMカードが“その携帯会社の規格”じゃないと使えないなんて事も。
つまり“その機種はその携帯会社でだけ使える”って縛りがあった訳です。これをSIMロックといいます。
【いやらしい商売しやがって】とお思いでしょうか?
でも実は以前まで、この制度のお陰で携帯を安く購入できていたんです。
“0円携帯”とか“新規無料!”とか覚えてますか?
あれは携帯販売店が新規のお客さんをゲットするたびに、キャリアから奨励金が出ていて、そのお陰で“原価割れ”を起こせていたって寸法です。ただ、そうなるとすぐに別会社に変更されると困るのはキャリア。奨励金を回収するまでは契約を続けてもらわないと丸損ですよね。
だから簡単に乗り逃げされないようにSIMロックを掛ける必要があった訳です。現在の我が国の携帯普及率の裏側にはこうしたキャリアやそれに関わる方々の努力と工夫があったんです。

ただ海外に行った時に、日本のキャリアではなくその国のキャリアと契約する必要があるわけですが、SIMカードが違うので使えないなど都合が悪いこともしばしば。
2008年には奨励金制度も廃止されたので機種の価格がどかんとアップ(通常にもどっただけなんですけどね)。縛りがなくなったのでどのキャリアにも移動できるSIMフリー化が進んできたってことです。


SIMフリー版iPhone、なぜ今?

世界的に話題となっていたiPhoneの誕生、そして日本では2008年にSoftBankが先行独占販売となったわけですが、当時SoftBankであったが故のひとつの問題が……。
【つながらない】
アンテナ基地整備が追いついておらず、建物内はだめ、都市から離れるとだめ、動くとらめぇだった訳で、当時からSIMフリー化への要望はあがっていたわけです。
やがてauも参入、“待ち”の状態だった人々は群がりました。そしてdocomoも参入。ついに各大手キャリアが出揃った訳です。そして2013年11月22日の夕方、突如アップルストアでSIMフリー版iPhoneの販売開始
これで大手キャリアはおろか、どこのMVNO(独自ブランドの通信事業者)でもiPhoneを使える事になった訳です、つまりさらに安い通信事業会社を利用できるし、競争も起こるってこと。ただ、このメリットに立ちはだかる問題があります。それは……
【本体価格】
iPhone5S⇒16GB:¥71,800 32GB:¥81,800 64GB:¥91,800
iPhone5C⇒16GB:¥60,800 32GB:¥71,800
これはなかなかに勇気のいる金額です。そう、iPhoneはただの携帯端末じゃなくて“未来への投資にもなるPC”なんですよ。
現在大手キャリアからiPhoneを購入した場合、だいたい2年縛りの契約でサポートも受けつつ月賦になるわけですが、機種変更でiPhone5Sを購入した場合、2年間使った場合はサポート額込みではいくらになるのかというと
au・SoftBank⇒ 16GB:¥14,160 32GB:¥24,480 64GB:¥34,680
docomo⇒ 16GB:¥0 32GB:¥10,080 64GB:¥20,160
これなら行ける気がしますよね。SIMフリーを購入し、自分で格安のSIMカードをMVNOで契約した場合、このサポート分損をする事になるわけです。

SIMフリーの恩恵はないのかと思い始めた方、もうちょっと待ってくださいな。
まず上記のサポートは【2年間同じiPhoneを使っている】ことが前提です。
途中で機種変更・解約をすると残り代金をガッツリ払わなくちゃいけなくなります。それも通常価格分から再計算された請求が……。


下取り・買い取りの比較

iPhone5の発売が2012年9月12日、あれから1年が経ちましたが、今どれだけの価値があるのでしょうか?

【大手キャリアの下取り額比較】

au
64GB:¥28,000 32GB:¥26,000 16GB:¥19,000
※上記金額相当のポイントで支払われる。1P=1円
⇒利用期間が3ヶ月以上で同社からのスマートフォン・ケータイ製品を購入すること
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
SoftBank
64GB:¥25,000 32GB:¥23,000 16GB:¥21,000
⇒新規契約・乗り換え(MNP)または機種変更でiPhone5シリーズもしくは4Gスマートフォン契約
⇒スーパーボーナスもしくは通常契約で購入している
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
docomo
64GB:¥20,000 32GB:¥18,000 16GB:¥16,000
※上記金額相当のポイントで支払われる。1P=1円
⇒乗り換え(MNP)でドコモプレミアクラブ/ドコモビジネスプレミアクラブに加入
⇒正規店の購入であること、不正・未払いがないこと
⇒通常通り作動すること・水漏れ・破損なし
⇒改造していないこと
⇒メモリやデータが消去できること(消去は自分で)
⇒申込者が所有者本人であること
docomo以外は機種変更でもOKってかんじですね。ただ査定で弾かれることもあるようですが……。
では街の中古ケータイ屋さんならどうでしょうか?
使用期間なんかの詳細情報設定つき、郵送買取OKで自動査定画面ありのお店で調べてみると。
条件:試用期間半年~1年半、傷なし、保証書などの付属品全てあり、月賦完済
64GB:¥22,440 32GB:¥22,950 16GB:¥20,825

だいたい普通に使っていれば1年経っていても2万円前後ってところでしょうか。
何かしらの値崩れが起きなければ、現在最新の5Sも1年後にはこれくらいかと目安になりますね。


SIMフリー版iPhoneのお得な使い方

各大手キャリアの場合、iPhoneのコースに月々いくらかかるのかと言うと……

au
基本使用料:¥980 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,755

docomo
基本使用料:¥780 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,555

SoftBank
基本使用料:¥980 ネット接続料:¥315 パケット定額:¥5460 合計:¥6,755

平均して年間の基本使用料は¥79,860

普通に電話もできてネットもできてのコースだとこんな感じです。
では、MVNOの格安SIMカードの場合はどうでしょう?
各社それぞれの持ち味があるのですが、さほどヘビーユーザーでなく、ネットは自宅のWi-Fiに切り替えられる方を想定した場合はこんな感じ

データ通信基本料:¥980/月 電話番号取得基本料:¥315/月
このデータ通信基本料は1日30MBまでの制限付きです。データ通信の制限は各種コースがあり、Wi-Fiの範囲外でのだいたいの使用量と合わせられます。ただ超えた場合は速度が遅くなりますが、参考の会社では一日経てば元に戻ります。
また、SkypeやLINEなどのネット電話を利用する場合は電話番号取得基本料金もカットできますが、ちょっと仕事では使いづらくなりますが、そうでなければ選択の幅が広がります。
※SIMカード会社のサービスによってはショートメッセージ(SMS)などが使えなくなることがありますので、予め調べておきましょう。
これなら年間の基本使用料は¥15,540
この差は非常に大きいです。では2年サイクルで比較してみましょう。

■例:今iPhone5 32GB(2年使用)をauのSIMフリー版iPhone5S 32GBに変えた場合
・手持ちのiPhoneを下取り プラス¥26,000
・auストアでiPhone5S 32GB を購入 マイナス¥24,480(サポート込)
・2年間の基本料総額 マイナス¥159,720
⇒合計で2年間で総額¥158,200 の出費

■例:今iPhone5 32GB(2年使用)をSIMフリー版iPhone5S 32GBに変えた場合
・手持ちのiPhoneを街の携帯買取店に売る プラス¥22,950
・アップルストアーでSIMフリー版iPhone5S 32GB を購入 マイナス¥81,800
・年間格安SIMカードでの基本料 マイナス¥31,080
⇒合計で2年間で総額¥89,930の出費

どうでしょう? 最初は意味が無いように思われたSIMフリーも、
【買い取り】と【格安SIMカード】を視野に入れると実はお得になり、しかも【2年縛り無し】なので、
価格が高いうちに売却したり、以前のiPhoneを使用するなど運用の幅も広がります。
さらにAppleの有償サービス『AppleCare(アップルケア)』と合わせれば故障やトラブルも安心なので、より気軽に『サブ脳』と付き合えるってもんです。
特に常に新しいiPhoneを手にしていたい方には明るいニュースになるかもしれません。
それに実はSIMフリー化は後の通信事業の競争化を促す事になるかも……と考えたりしています。

スポンサーリンク